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金曜日
第19章 久坂商事と佐藤企画
『そういう事か!そんな前から、、、俺はあかりに出会えて良かったと思っているけど、あかりはショックをうけるかも、、、』
「えっ?なに?ショックって?」
翔大さんが私の肩を抱き、手を握ってくれている
「翔大君は流石に察したかな? あかりが就職したいと言い出した時、心配で心配で堪らなかったんだ。久坂さんに話したことで、私の心配は安堵に変わったんだよ。」
どういう事か、さっぱりわかってない私
「久坂さんが、あかりを引き受けて下さるとおっしゃって下さったんだ。」
「へっ?」
変な声が出てしまったが、まだ解ってない私の頭の中
「久坂さんが高校に求人を出し、あかりを斡旋して貰うように頼んだんだ。」
「えっ?えーーーーっ!」
「あかりさん、裏から手を回してうちに斡旋を促したが、試験の結果も成績も素行も容姿も、嘘偽りなしに合格だったんだよ。安心していい、本当に良い人材を雇えて、会社としても満足な結果だったんだから。」
久坂社長がニコニコ顔でそう言った
「社会人になったあかりを、それでも心配で心配で、でもな、久坂さんの配慮で翔大君と同じ所属で、目の届く所に置いてくれてな、逐一報告貰っててな、本当に安心して預けることが出来ていたんだよ。」
「えっ?どういう事?翔大さん私の事、知らなかったんだよね?」
『あぁ、一昨日まで、知らなかったよ、、、どういう事だよ、おやじ!』
翔大さんが久坂社長に鋭い眼光を飛ばす
「あぁ、金田に報告を頼んでいたんだ、私の右腕だったんだ金田は、おまえがKMを創るって言い出した時、金田を社長に据えたのはおまえの勉強の為と、後からだがあかりさんを見守る役割も任せてあったんだ。金田を社長にしてて良かったよ、彼は社内で信用のおける数少ない人物だからな。」
『KMを創ったのは俺が大学卒業で院に進む時だったはず、そんな前にはあかりの事おやじも知らなかったよな?』
「あぁ、KMの創立から半年くらいした頃かな、佐藤さんから相談を受けたのは。それで閃いたんだ、うちに入社させる事を。」
『俺が、、、俺とあかりを引き合わせたのも、計画?、、、
いや、俺があかりを好きにならなかったら?、、、もしかして、まだ考えがあったとかじゃないよな?、、、』