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金曜日
第19章 久坂商事と佐藤企画
庭からリビングに戻ったパパと翔大さん
「まぁ、翔大君の思うようにしていいと思っているから、お願いしているんだよ。」
『はぁ、私で務まるのか、勉強させて頂いてから、ご報告させて頂きます。』
「頼もしいよ、私では慣れが邪魔してな、どうもいかん。いずれは北川をと思ってはいるがな?がはははっ(笑)」
『それは、私でもと捉えていいですか?』
「そうなれば、願ったり叶ったりだ!宜しく頼むよ。」
ふたりは握手をして
『では、私も失礼させて頂きます。』
「あぁ、泊まってはいかんのか?」
『あかりさんは久しぶりの実家ですよね?』
「えっ?私も帰るし!」
『久しぶりなのに?』
「ここにいたら何言われるか、やだよ(笑)近いんだから話がある時には来れるし。」
「あかりちゃん、これ持って帰ってねー。」
ママからケーキの箱を受け取る
「わぁ、ありがとう、ママ!」
「あかり、また近いうちにふたりで夕飯食べにでも寄りなさい。じいさん達も喜んでたからな。」
「パパ、ありがとう。また来るよ。」
『遅くまでおじゃましました。失礼いたします。』
私達は庭を通ってビルの1階に停めた車へ向かう
「ねぇ、何話してたの?」
『泊まるって言わなくてよかった(笑)』
話が噛み合ってないのが可笑しくてふたりで顔を見合わせて笑う
車がゆっくり発進し、翔大さんが私の髪を撫でながら
『俺でも、頭がパンクしそうなくらい(笑)』
「で、何を話してたのよー?」
『あかりが楽になるように、幸せになるようにって、そんな感じ?あかり、愛されて育ったんだなーって、凄く感じたよ。』
翔大さんは運転しながら、優しい笑顔で前を見ている
『大事な一人娘さんを頂くわけだから、一発くらい殴られる覚悟してたんだけどな?(笑)』
「やだー、うちのパパはそんなことしないよー(笑)」
『うん。本当にいい家族だな!俺もその中に入れて?』
「ふふふっ、いいよ!(笑)」
夜だからか、思ったより時間はかからず翔大さんのマンションに到着した
「疲れた?」
『いや、疲れてはないよ。あかりは?あっ、今から俺が疲れさせるけどね?(笑)』