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金曜日
第20章 3週間
あの週末、そう私が上野先輩がいるからと勘違いしたあの週末に、上野先輩が大城さんと会っているところを、森さんが目撃してしまったそう。
きっかけは私が逃げ帰ったことだったみたい。
焦った翔大さんが、上野先輩に連絡をして、呼び出した。
森さんとデートの予定があったが、時間ギリギリまで待ち合わせ場所近くのカフェで話し込んでしまって、待ち合わせ場所に現れた森さんがそれを目撃し、修羅場になりかけたとか。
誤解は解けて、森さんと上野先輩はより親密になれたから、大城さんも上手くいくように、二人が助っ人しようとダブルデートをする運びとなったと。
「私、大城さんに遊ばれてるんだと勘違いしちゃって、だって上野先輩と付き合ってるのに、私にちょっかい出すなんて、なんて遊び人なんだろうって、4年も同期してきたからそんな人じゃないと思っていたけど、ほんとは遊び人なんだって、上野先輩も騙されてるのかと、打ち合わせしてたなんて知らなかったし。」
「佐藤ちゃんのこと気になってしょうがないって言ってたのよ、はじめは。」
「うーん、最初、気になるって言われたかも。」
「それがさ、ふふふっ、あいつを誰にも触らせたくないって、ふふふっ、こっちが恥ずかしくなるわよ、ふふふっ、」
「は、恥ずかしいですね、、、」
「でさ、言ってやったのよ、私も言われてなくてもどかしくて、言ってもらったら本当に安心できたって。大城さんもキチンと伝えたらいいのよって。」
「はい、、、言われて安心しましたけど、私が泣きわめいて聞き出したみたいになりました、、、です。」
「えっ?そうなの?(笑)、、、ヘタレね、大城さん(笑)」
「ヘタレじゃないです!優しいからです!」
「あらあら、庇ってる(笑)、、、もう、心配する事ないわね!じゃあさー、またダブルデートしようよ。みんなでご飯とか楽しかったし!」
「翔大さんに聞いてみます。」
「翔大さんって呼んでるの?!なんか新鮮!(笑)」
「私も上野先輩が森さんを呼び捨てなのが、新鮮、ってかショックでした。」
「なんでショック?」
「だって、森さん好きだったんだもん!」
「彼女の私に、それ言う?あははっ(笑)」
ふたりで笑いあい、時間がきたので会社に戻っていった。