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金曜日
第22章 展示会で思わぬ事態
相田社長を翔大さんと並んでお送りする
私が相田社長にお土産をお渡ししたタイミングで
ポーンとエレベーターが到着したので
『ありがとうございました。』
翔大さんがお辞儀をすると
「佐藤さん、待っとるでねーわはははっ!」
「相田社長、ありがとうございましたー(笑)」
私もお辞儀をしてお見送り、入れ変わりに新規のお客様が到着した
「いらっしゃいませ!」
『三栄百貨店様、お待ちしておりました!』
一歩下がってお客様を中へ促し、私は給湯室へ行こうと向きを変えたのだけど、後ろからの声に思わず振り返ってしまうことになる
「あれっ?あかりちゃん?!」
「えっ?はい?」
振り返って、ビックリして、固まった!
「佐藤あかりちゃんだよね?」
「雄太君、、、」
「やっぱり、あかりちゃん!ビックリだね?佐藤さんって聞こえたからさー、ここに勤めてるの?あれ?家は?継いでないの?」
「あ、あの、雄太君、、あっ、いえ、白川さん、その話はちょっと、、、」
「えっ、なに?」
「あの、、、あっ、どうぞ、中へ、、、」
『どうぞ、こちらです。』
私との会話を凄い顔で聞いていた翔大さんが、雄太君の上司であろう方を促して中へ連れていったので、雄太君も中へ入っていく
私は給湯室へ逃げ込み、佐伯さんが戻って来たので、お茶出しをお願いして、事務所へ戻って行こうとしたのだが
「なんか、佐藤ちゃん呼んでるんだけど?」
お茶出しをした佐伯さんが私に言った
「えっ、私?」
「うん、課長が佐藤呼べって!」
マジかー、、、
ヤバい、、、
まだ、内緒なのに、みんなにバレちゃう!
どうしよう!
私の素性
雄太君、話ちゃったのかな、、、
それよりも、翔大さんには分かっちゃったかも!
雄太君が私の幼なじみで
初めての相手だってこと、、、