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金曜日
第4章 きっかけ 3
俯いてる私に、はぁーっと息を吐き
『あのさー』
って話し出した、大城さん。
『4年、見てた。』
見てた?どうして?
『気になって。』
き、聞こえたのか?心の声。
恥ずかしくて、顔をあまり上げられずに言う。
「大城さん、モテるのに。」
同期の中では2番目にイケメンだと思うよ。2番目にね。
『気になりだしたのは、お前があいつを好きって言った頃からかな?』
えっ、酔っぱらいの戯言と流してたよね?あの時。
「好きっていうのは、こう、なんていうか、あのー、」
しどろもどろになりながら、説明したいのに
『なんで?俺じゃないの?って、頭にきた!』
『俺のが、近くにいるのに、なんであいつ?って!』
『俺もあいつも院卒だから仲良いんだよね。』
『良く飲みに行くわけよ。』
『でさ、あいつの彼女話聞かされて、俺が落ち込むわけ。』
『佐藤が可哀想って(笑)』
『何、応援してんのか?複雑で。』
『で、気づいたらお前のこと目で追ってるのな。』
『自分でもモテるのわかってるよ。』
『でも、お前が気になって。』
『本気になれないわけよ、他の子じゃあ。』
『でさ、お願いがあるんだけど。』