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金曜日
第9章 口に出せない気持ち 2
落ち着きを取り戻した私は
「ティラミス食べたい!」
大城さんは
『今日はダメ!』
えっ?ダメなの?
「なんで?食べたい!」
『ダメ!』
『さぁ、帰るか?』
クスクス笑う目の前のふたりに声をかけ
私を立ち上がらせて
森さんと会計に行った。
私はぶぅーっと膨れたまま
上野先輩はクスクス笑ってる。
「ここのティラミス美味しいのに!」
上野先輩は何か知ってるのかクスクス笑い続けてる。
「佐藤ちゃん、今日は金曜日だよ?」
「そうですね、週末ゆっくり過ごします!」
「うん、楽しんでね!」
「はい、ありがとうございました。これからもお仕事頑張ります。上野先輩、大好きです!」
まだ、上野先輩はクスクス笑いながら
森さんと手を繋いで帰って行った。
大城さんが私に
『手っ!』
って、またデジャブ?(笑)
大城さんにギュッと握られた手が暖かくて
ちょっとキュンとした。