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第2章 お迎え…



「ごきげんよう…。」


信じられない話だけど学校帰りは皆んながその言葉を発して帰って行くカソリック系女子高…。

シスターが正門でニコニコと笑顔を振り撒き生徒達を見送る見慣れた光景…。

そんなお嬢様学校にお嬢様じゃない私はバスで40分の時間を掛けて通っている。

お目当てはこの高校からほぼエスカレーターで上がれる短大…。

カソリック系だけあって英語教育にはかなり熱心な学校だから短大でも英文科を専攻すればいい就職が期待出来る仕組み…。

最近でこそ開発が進み少しは人口が増えたけれども基本は新幹線でのぞみに無視される田舎街である以上は東京と比べた時に通える学校も少なく選べる範囲が決まっている。

元々、海側は漁師町…。

山側は田んぼや畑の農家街…。

温泉があるから一応ホテルや旅館などが揃った観光場はあるけれど、それもほんの一部で後はただの田舎という街だから誰もが就職は横浜か東京を目指すような街に私は居る。

バスに乗り家に帰る道中の景色をぼんやりと眺めると多少はマンションなどが増えた感はあるにしても、やはり田んぼや畑の占める割合が大きいと思う。

そんなど田舎の静かな町の静かな小さな住宅街でバスを降りて歩くと我が家が見えて来る。

それと同時に


「ゔっ…。」


と小さく叫び声を上げてしまう。

ど田舎の静かな住宅街に不似合いな人達が6~7人ほど集まっているからだ。

3人はカメラマンらしく家庭用とは比べものにならない大きさのカメラを肩に担いでいる。

後はマイクを持ったリポーターだとわかる男の人や女の人達…。

彼らの目的は我が家のお隣りの家。

ため息が出た。


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