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第10章 取らないで…



和美さんがクスクスと笑っている。


「お久しぶりです。」


静香さんが和美さんに頭を下げるから私も慌てて下げていた。


「ミケ、霧島さんの奥さんとRYOJIさんのフィアンセだから迂闊に声を掛けちゃダメよ。」


和美さんが蒼い目の男の人に話をする。


「ミケ?」


太った猫が頭に浮かぶ。

クスクスと笑う和美さんが説明をしてくれる。


「ミカエル・T・アドバン選手よ。今回のトーナメントにも出てるでしょ?」


そう言われても私も静香さんも霧島さんと涼ちゃんの試合以外はまともに見ていない。


「ミケ、向こうで国崎さんが探してたわよ。」

「OK.美波のエスコートして来る。」


猫男はすぐに立ち去った。

オープニングで国崎さんがぶら下がっていた外国人の選手だとやっと気付いた。


「ミケ…、女性にはだらしない人だから、ごめんなさいね。」


和美さんが呆れた顔をする。

どうやら、その女癖の悪さを治す為に崖っぷちの国崎さんが相手役になったのだとは理解をする。


「何やってんの?」


苦笑いをする霧島さんの姿が見えるとホッとする。

その後から涼ちゃんが来る。


「理梨。」


真っ直ぐに私に駆け寄る犬男に抱きつかれた。


「挨拶はちゃんとした?」

「したした!」


私の顔を撫で回す。

こりゃ、今夜は大変かもと考える。


「飯に行くぞー。」


会長さんの声がする。

今は涼ちゃん達に食事を摂らせる事が優先になる。

ミケが国崎さんと並んでいる姿が見えた。

国崎さんはもう涼ちゃんに興味を失くした顔をしてミケと楽しげに笑っている。

仕事が終われば気持ちが冷めると言っていた。

さすが女優と呆れてしまう。

会長さんについて行くように皆んなでゾロゾロと打ち上げ会場を出て駐車場に向かった。


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