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悪巧み
第1章 宴会場
葛西は廊下の向こうで壁に寄りかかり立っていた。
俺は近づいた。
「伊沢、お前携帯持ってるな?」
「ああ」
「手筈が整ったら連絡する。場所はもう決めてある。女子社員の泊まる棟の北側の端に階段がある。非常用の屋内階段だ。薄暗くて、ほとんど人は使わない。そこの一番上でだ。10階まであるがその上の屋上に続く階段を上れ」
俺は唾をごくりと飲んでから、うなずいた。
第1章 宴会場 完
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