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愛DoLL☆美しき野獣
第22章 出会い
俺には昔、東堂静という、同じ年の彼女がいた。
彼女とは、学友の誕生パーティーで、出会った。
木下家と東堂家、昔は同じ一族だったらしいが、家の争いが原因で、俺の曾曾祖父の代で、絶縁したらしい。
以降、木下家は、東堂家の血を交えることを極端に嫌がる風習があった。
それを知らずに俺たちは、惹かれあって、恋に落ちた。
しかし、すぐに親から反対され、ついに想いがエスカレートして、駆け落ち騒動まで起こしてしまった。
怒った俺の親父が、本気で東堂家を潰しににかかり、窮地に追いやられた静は、俺と親父を恨んで離れていった・・・。
すげぇ、好きだったのに、俺から離れて行った静に、裏切られたと思った。
許せなかった。
彼女を傷つけて終わってしまった初恋。
今でも・・・忘れられない女だ。
それからの俺は、すっかり荒れ果てて、喧嘩を繰り返す毎日。
一時期、暴走族のトップになったが、くだらなすぎて、すぐに辞めた。
それでも暴れたりなかった俺は、ありとあらゆる悪に手を染め、とにかく、当時俺を止められるやつは、誰一人いなかった。
それを見かねた俺の親父が・・・。
ロンドンに留学しろと言う。
面白ぇ・・・。
とっくに日本には、飽き飽きしてたんだよ。
世界を見るついでに、もう一暴れしてきてやる。
くくくくっ!!!!
くそ親父の焦る姿が目に浮かぶぜ。
そんな浅はかな理由だけで、俺は日本からイギリスへ・・・留学したんだ。
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