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愛DoLL☆美しき野獣
第28章 卒業式


今日は、山手女学院高等部の卒業式だ。

真琴は、そのまま、山手女学院の短大の保育科に進学することになり、今年で19才になる。

樹は2才になり、とてもやんちゃな時期に突入した。


「今日は、じいじとばぁばと、おとなしくしてるんだよ?」


じいじとは、フデレリックのことで、ばぁばとはクリスティンのことだった。

二人は、樹のことを、真琴同様、本当の孫のように可愛がってくれていた。


「かぁちゃまは、がっこう?」


「そう、卒業式なの。」


「…そつぎょうしき?」


「うん、今日は人生の節目の日かな?」


「おいおい、真琴、そんなこと樹に言ったって、わかるかよ!!!」


振り向くと、潤が、鏡台の前で苦笑しながらネクタイを締めていた。

その隣で、すでにスーツに着替え終えたエドワードが潤のネクタイを奪った。


「潤って、ほんと不器用だよね?貸して!!!」


「おっ、なにしやがる!!!首締めすぎなんだよ、お前がやると!!!」


「この首を、もっときつく締めたくなるのは、何故だろうね?」


「お前、滅茶苦茶私情入ってるだろ!!!」


「さぁね~」


朝からイチャイチャ?してる二人を見て、真琴は、はぁ~と深いため息を着いた。


エドワードが最近やたら、潤をいたぶる理由…それは…。


先月、真琴は、潤と正式に婚約したからだった。

結婚するのは、まだまだ随分先の話だが、あの日のプロポーズから、形式だけは、きちんとしておきたかったからだ。


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