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第28章 卒業式

「…ヤバイ、中学の卒業式の時よりも泣けるよ！なんで？」


「あたしと一緒だからだよ、きっと！」


「ああ、そうかも!!!こんなに気の合う友達は、真琴がはじめてだよ!!!!」


「あたしもだよ、美奈ちゃん!!!」


「うわぁん、真琴ぉ!!!」


卒業証書を受け取って、卒業式が終わっても、校門の前で二人は、抱き合って泣いていた。

おめでとうを言って、真っ先に真琴を抱き締めたかった二人は、その様子を後ろで呆然と見守っていたが…。

痺れを切らしたエドワードが、真琴の親友の美奈に向かって、手を差し出した。


「美奈ちゃん、真琴を、そろそろ、返してくれない？」


「エド、いいだろ、今、そんな事いちいち言わなくても！」


「潤は、黙っててよ、真琴の進学を許したのだって、オレがかなり譲歩しての結果だったんだから!!!」


「そうやって、なんでもかんでも真琴を縛り付けて、いつか嫌われても知らんぞ、俺は」


「むっ、なにそれ、婚約した者の強み？」


「…お前な…」


最近は、更にエドワードの真琴に対する独占欲が強くなってしまった。



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