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竜を継ぐ者~黄の刻印の章~(世界はエッチと愛で救われる)
第2章 予想外の再開
「そ……そうですか、お幸せに。なら僕の事はもう放って置いてくれませんか。じゃあ僕、急ぐんで……」
踵を返し、そそくさと逃げるように立ち去ろうとする真吾。
その真吾の腕を、がっしりと真壁の手が掴んだ。
気持ち悪い、触らないでくれ~~~!!
「折角会えたんだから茶でもどうだよ?」
「絶対に嫌です!遠慮します辞退します結構です!!」
「滝川は本当に面白い奴だなァ」
うわーん、この人全然意思の疎通ができないんだけど!宇宙人!?
話が通じない上に馴れ馴れしい真壁。身体を包む鳥肌は既に寒気までも生じさせて、真吾はそろそろ限界を感じた。
真吾は護身術の片手外回しで、真壁の手を振り払った。
「いい加減にして下さいよ本当に。急いでるって言ってるじゃないですか」
「そーいや滝川は合気道部だったっけ、鮮やかだな~。急ぎって口から出任せじゃないのか?」
真壁は返し技に感心するように、口笛を吹いた。
あんたみたいのから逃げる為に合気道部だったんだよ……ッ!
真吾は口から突いて出そうなのを寸でで耐えながら思った。いちいち構っていたら、付け込まれる。
「本当に用事があって急いでるんですよッ」
「悪い悪い、そんなに怒るなよ。残念だけど、しゃーないなァ」
意外とあっさり引いた真壁に、真吾は少し驚いた。
記憶では――中学校の1年まるまる、この先輩につきまとわれたのだ。あの頃の真壁は力任せにこそしては来なかったが、しつこいというか熱心というか……ちょいちょいスキンシップを混ぜてくるので、兎に角ウザいというイメージだけが根強く残っている。
数年も経てば、人も変わるのかなと真吾は思った。
彼女だけでなく彼氏もいるようだし、まあ……あの頃と違って真壁も満たされているのだろう……と思いたい。
真壁は紙片に何かをサラサラと書きながら言った。
「まあ……そのうち飯でも食おうぜ、滝川。これ俺の連絡先……じゃーな!」
真吾の手に今の紙片を無理矢理に握らせて、意外なほど爽やかに真壁は改札の奥へと消えていった。
それでも矢張り昔のトラウマからか、素直にはなれない。
だってそもそも……ちゃっかりと次回に繋げようと、連絡先を押しつけて来たではないか……!
もう最悪だと真吾は鬱屈とした気分で学校へと戻った。
踵を返し、そそくさと逃げるように立ち去ろうとする真吾。
その真吾の腕を、がっしりと真壁の手が掴んだ。
気持ち悪い、触らないでくれ~~~!!
「折角会えたんだから茶でもどうだよ?」
「絶対に嫌です!遠慮します辞退します結構です!!」
「滝川は本当に面白い奴だなァ」
うわーん、この人全然意思の疎通ができないんだけど!宇宙人!?
話が通じない上に馴れ馴れしい真壁。身体を包む鳥肌は既に寒気までも生じさせて、真吾はそろそろ限界を感じた。
真吾は護身術の片手外回しで、真壁の手を振り払った。
「いい加減にして下さいよ本当に。急いでるって言ってるじゃないですか」
「そーいや滝川は合気道部だったっけ、鮮やかだな~。急ぎって口から出任せじゃないのか?」
真壁は返し技に感心するように、口笛を吹いた。
あんたみたいのから逃げる為に合気道部だったんだよ……ッ!
真吾は口から突いて出そうなのを寸でで耐えながら思った。いちいち構っていたら、付け込まれる。
「本当に用事があって急いでるんですよッ」
「悪い悪い、そんなに怒るなよ。残念だけど、しゃーないなァ」
意外とあっさり引いた真壁に、真吾は少し驚いた。
記憶では――中学校の1年まるまる、この先輩につきまとわれたのだ。あの頃の真壁は力任せにこそしては来なかったが、しつこいというか熱心というか……ちょいちょいスキンシップを混ぜてくるので、兎に角ウザいというイメージだけが根強く残っている。
数年も経てば、人も変わるのかなと真吾は思った。
彼女だけでなく彼氏もいるようだし、まあ……あの頃と違って真壁も満たされているのだろう……と思いたい。
真壁は紙片に何かをサラサラと書きながら言った。
「まあ……そのうち飯でも食おうぜ、滝川。これ俺の連絡先……じゃーな!」
真吾の手に今の紙片を無理矢理に握らせて、意外なほど爽やかに真壁は改札の奥へと消えていった。
それでも矢張り昔のトラウマからか、素直にはなれない。
だってそもそも……ちゃっかりと次回に繋げようと、連絡先を押しつけて来たではないか……!
もう最悪だと真吾は鬱屈とした気分で学校へと戻った。