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雄二
第1章 別れようよ
ピンポン

居ないのかな?

ガチャ

部屋に入るとみのりからのメモがあった。

今日すき焼きにしよっか

炊飯器が蒸気を上げ始めていた


こんな時圭一みたいにサクッと料理ができたらな…
俺、インスタントラーメンくらいしか
つくれないしなあ


あ!雄、お帰り
早かったね
冷蔵庫にビール冷えてるよ、飲んで待ってて
すぐ用意するね


何事もなかったかのようにいつも通りのみのり


俺、間違いなくみのりの優しさに甘えてる
罪悪感が無いわけではないが、そんなみのりに俺はずっと癒やされてきた


手伝うよ

そう?じゃあテーブルセッティングお願いね



ご飯が炊きあがり、すき焼きのいい匂いが部屋中に広がって、俺の腹の虫がグーグーと鳴き出した

わかりやすい、ふふっ
乾杯しよっ

ちゃんと春菊食べるのよ
肉ばっかり食べてちゃだめ!

すき焼きに、頼むから春菊は入れないでくれと何度も言ってきたが完全スルーされ、今では何が何でも食べなさいと器に入れてくる

これさえなけりゃ最高に旨いんだが、最近は少し食べられるようになってきた。
高校生の時とほぼほぼ変わらない親のようなみのりだ




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