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10分で読めるshortstorys
第3章 Master-slave love
パタンと姫様の扉を閉める音が廊下に響く。
しっかりと後始末をした後、わたくしが姫様の部屋を出た音。
「‥‥‥‥‥
ふふ‥‥くくく‥‥‥」
扉を閉めた途端、自然に笑いが込み上げる。
とうとう‥‥とうとう捕らえた、わたくしが姫様を、此処まで来るまでに何年掛かった事か!
「くくく‥‥漸くです‥‥」
わたくしを信じて疑わない姫様?
姫様が思っているほど、わたくしは善人では無いのですよ??
胎内に射精したのだから、既成事実という証拠は残る、そして姫様がご自分の意思でわたくしを求めた事も。
・・・全ては計算・・・
この巨大な大富豪を我が物にする為、初めからそれが目的で、この大豪邸の執事になったのだから。
姫様さえ捕らえれば怖いものは無い、後はわたくしが姫様の夫となり、全てを乗っ取れば済む。
「ああ‥‥まだ消化し足りませんね」
処女1人を抱いた程度で、わたくしの欲望が満たされるはずも無く、少しずつ堕としたメイド達はまだ起きているでしょうか?
‥‥わたくしの為に。
「今宵は勝利の美酒です‥‥くくく‥‥」
今考えた事の全てを心に隠し、何時もの穏和な表情を作り、わたくしは深夜の廊下を歩き出す。
従順な姫様の執事という仮面を被って。
コツコツコツ・・・・・
了