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身代わりの夜
第14章 熱愛目出し帽
 しかし、山野辺は黙って尻の愛撫を継続する。
 楕円形の穴にのぞく双眸が、こちらをギロリとにらんだかと思うと、細腰をぐいっと引かれた。
 尻を突き出した膝立ちの格好にされる。

「ああんっ」

 亜沙子はシーツに顔を埋めて、艶かしい声をあげた。

「パンティに染みがついてるじゃないですか」

「えっ……う、嘘よっ」

 亜沙子が穿いているのはシンプルなグレーのコットンショーツだ。
 いくら染みが目立ちやすい素材とはいえ、二重になったクロッチを透して、股間の湿りが浮き出すはずがない。
 嘘にきまっていた。

「嘘じゃないですよ。
 ほら、こうすると、湿った音がするでしょう」

「ひっ……あん、だ、だめえっ……くううっ」

 割れ目にそって、男の指が前後に動いた。
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