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身代わりの夜
第14章 熱愛目出し帽
「ね、ねえ……もう……」

 恥を忍んで挿入をねだろうとした。

 言い終える前に、両脇から胸をかかえて抱き起された。
 あぐら座りの膝の間に、後ろ抱きにされる。

 そのまま双乳を揉まれた。
 背中に当たる硬い肉の感触で、山野辺がすでにブリーフを脱いでいることに気づいた。

 この格好で後ろから貫かれるのだろうか。
 それなら、それでもよかった。
 股間が疼いて仕方がなかった。

「ほら、見てごらんなさい。課長の裸が鏡に映ってますよ」

「え……あっ、やだあっ」

 山野辺が指摘したのは、ライティングデスク前のミラーだった。

 壁にはめ込まれた、高さ六十センチ、長さが一メートルくらいの鏡。
 部屋が狭いので、ベッドの二人の姿が、そこにはっきりと映っていた。
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