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身代わりの夜
第2章 泥酔美人上司
 グラスを充たした水が、亜沙子の股間にかかる。
 急いでグラスを戻したが、すでにパンティはびしょ濡れだった。

 ラベンダーの薄布が、おもらしでもしたみたいに色が変わっている。
 ぺたっと股間に貼りついた布に浮かび上がった黒い翳りと女の縦筋。

 啓太はボクサーブリーフの中で、あやうく暴発しそうになる。

 が、次の瞬間、背筋が凍りついた。

 亜沙子の眉間に皺が寄り、半開きの唇から不快そうな声が洩れたのだ。

「うっ、うぅん……」

 長い睫毛が震え、ゆっくりと目蓋があがった。
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