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第15章 もうひとつの未来

（な、なんでぇッ!?）

　最後の頂を昇り詰めるほんの直前で、淫らな責め具はすっと去って行った。
　取り逃がした快楽の大きさに、美人課長はかくかくと尻を振った。

「顧客より先に自分だけ気持ちよくなっちゃあ、駄目だろうが」

　沼田の嘲りが遠く聞こえる。
　理性はいまにも消えてなくなりそうだ。

「気をやっていいのは、ちゃんと諏訪部長のお怒りを解いてからだ」

　息を整えようと下腹部に力を入れたタイミングで、ふたたび特上の快感を与えてくれる淫具がじゅぶりと挿入された。

「はうううッ！」

　美貴はピンク色に上気した首筋を反らせ、双臀を震わせた。