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牝獣の哭く夜
第20章 はじめての肛虐
 抽送がはじまった。

 そのとたん、美貴はすべての余裕をうしなった。

 それは女陰で感じる快感とはまったく違っていた。
 腸内粘膜に感じる痛みを伴った肉の摩擦は、麻薬のように脳を酩酊させた。

 ヴァギナの甘く蕩ける快感ではない。
 鋭く刺すような快感。
 テキーラを流し込まれたような、焼ける熱さとひりつく刺激が、美貴のアヌスをつづけさまに襲った。

「ああっ……い、いいっ……はああっ、お尻、いいっ」

 尻肉を掴んでいた手を離し、口に持っていく。
 溢れ出る涎れを拭うことも出来ない。
 何かにすがるように、シーツを握りしめた。

「はああっ……おし、お尻……お尻が……くひいっ」

 何を叫んでいるのかも分からず、美貴は狂乱した。

 ずにゅッと肉棒が侵入してくると、脳天まで突き抜ける喜悦に涙を流す。
 ずりゅッと怒張が抜け出る時には、はらわたを抜かれるような恐怖に泣き叫ぶ。

(こんな……こんなの、はじめて……)

 排泄器官で性感を得ているのが、死にたいほど恥ずかしい。
 その恥辱が涕きたいほど心地よい。

 忘れられた膣穴から、口惜し涙のように蜜液がつぎつぎとあふれ、内腿にまで垂れ流れる。
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