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処女(はじめての)寝取らせ/貸し出された若妻
第1章 背徳の週末


 カタンとバスルームの扉が閉まる。
近づく人の気配にタツヤは焦燥の色を見せた。

 「ミキ、頼みが……お願いがある」
 「だから嫌よ。もう出てって」
 「それはわかってる。出ていくけど……ギリギリまで、ミキの限界までここに居させてくれ」

 もっと……まだ側に居たいんだ――ハァハァと息を切らし懇願する弱々しい姿。
なのに目はギラギラと欲情している。
今からやめる気など微塵もない。清々しいほどの寝取らせに対する情熱。

 ハーッとため息をつき、ミキは小さく頷いた。

 そんな姿を見せられたら断れるわけもない。
ホント……理解できない――ひどい夫。


 「やあ、お待たせ」

 微かなソープの香りとともに男が歩み寄る。
背が高く筋肉質、バスタオルを一枚腰に巻いただけの半裸姿の男。
タツヤとミキの10歳上、36歳高木と名乗っていた。

 一瞬、ミキの視線が高木に走る。そして逃げるように視線を逸す。
小柄な身体がさらに縮こまり、バスローブの裾をギュッと握りしめる。
まるで初体験前の処女のような恥じらい―――

 わたし……この人と―――これでいいの?
いいはずがない、でも……
 
 恐怖、罪悪感、背徳感、ネガティブな感情が決心したはずのミキを迷わせる。
しかし同時に、微かな高揚をミキは感じた。

 わたし……ドキドキしてる――どうして……

 ふと、あの日が脳裏に浮かぶ。

 「俺の前で男に抱かれてくれ」
 
 タツヤからの突然の告白に、平凡な日常が音もなく崩れたあの日、そして――――ひと時だけど快楽に堕ちたあの日が。





 
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