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処女(はじめての)寝取らせ/貸し出された若妻
第5章 罪に濡れる


 長く、深く、そして淫らなキスが終わる。
ふたりの唇が、名残惜しげに糸を引いて離れる。
唾液のきらめきさえも、恥ずかしいはずなのに──今のミキには、すべてが甘く感じられた。

「……はぁ……っ」

 口元にかすかな熱を残したまま、ミキはぼんやりと高木を見上げた。視線が合っただけで、また身体の奥がジンと疼く。
どうしようもなく気持ちよくて、でも、どこか怖かった。

 「……わたし……怖い」

 ふと漏れた言葉に、高木が穏やかに眉をひそめた。

 「怖い? どうして?」

 言おうとして、ミキは喉元で言葉を飲み込んだ。
口を開きかけ、けれどまた、そっと唇を閉じる。

 思い出してしまった──あの日の食卓で、自分でも信じられないほど感じてしまったあの瞬間を。
否定していたはずなのに身体が勝手に反応し、声をあげながら自慰してしまった、あの日のこと。

また、あのときみたいに……

 今このまま高木と肌を重ねたら、きっと──本気で乱れてしまう。
タツヤ以外の男に、心も身体も奪われてしまう気がした。

 「……わたし、なんだかホントに……感じちゃいそうで……」

 それが恥ずかしくて、ミキは真っ赤になってうつむいた。

わたし、そんなやらしい女じゃない――
 
 自分にそう言い聞かせようとするのに、身体は正直に反応していた。
高木は黙ったまま、そっとミキの太ももに指を這わせた。
ゆっくりと、慎重に。
けれど逃げられないほど確かな熱を残しながら。

 「感じたら……どうして駄目なの?」

 囁くような声が、ミキの耳をくすぐった。

 「だ、だって……わたし、タツヤの妻なのに……っ」

 その言葉は、まるで自分を縛る呪文のようだった。
けれど高木の手が、その呪いごと優しくほどいていく気がして──ミキはただ、震えながら身を委ねることしかできなかった。


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