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逆転満塁ホームラン!
第11章 麻布女子になれないワタシ

トマパンに部屋番号を指定された為、まるで隠れ居酒屋のような作りのトーナーに入ってから1番奥の座敷の扉を開いた。

「遅れてごめんって……あれ?」

目を見開いてしまうのも無理はない。

だってそこには夏菜子ちゃんとトマパンの他にも、テレビで何度か見た事があるIT会社の社長さんや、数人の男性が居たんだから。

「あ、来た!里奈ちゃん!ごめん、先飲んでたよ」

「いやっ、あのこれどういう事?」


「んー?合コンじゃないけど、まあみんなで飲もうかってなってどうせならって事で誘ったんだよ。わたし、言わなかったっけ?」

自分の隣をポンポンと叩くユカちゃんの目は、性格の悪い女そのもの。

いやいや、アンタ男が居るなんて一言も言ってなかったじゃん。聞かなかったわたしも悪いけど。

……きっと、男が居るらしいとなればウィングスのメンバーに【チャラい認定】されるからだろう。

魂胆が見えて尚、友達とは思えなくなった。


まあ今まで生きてきて24年、こういう形で男女の飲み会に参加させられた事が無かったワケではないから、まだ対応はできるけど…。

遅くまで飲むのは辞めようと思った。

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