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逆転満塁ホームラン!
第15章 幼馴染みの絆

『天草が……打ちましたああああ!スクリーンに当たる特大ホームランです!!!』
『これでウィングスは球団創立初のリーグ優勝を……手にしたことになります!!!』
「おっしゃーー!!」
「あーーー!!よくやったぞ、天草ぁ!!」
裏で響くのはスタッフさん達の喜びの声。
表で響くのは……うおー!という一瞬の雄叫びとマウンドに向かって走り出す選手達の足音だった。
『これで……試合は終了です!!』
『阪神タイガースが四回までに五点を入れたものの、まるでセリーグランキングの下剋上を再現するかの様に…』
『ウィングスは、内海が抑え、柳が抑え……皆で続いて九回で一気に三点を返し、同点に追いつくと──ッ、天草のホームランで逆転勝利となりました!』
泣いているっぽい白井さんの声を聞きながら、チワワ先輩にアツくハグされる私。
「蒼井……!やっぱり天草はすげえよ、ここでホームラン打ちやがった!!」
ピピピッという速報の音が鳴ると、テレビの上段に【東京ウィングス、球団初のセントラルリーグ優勝】と賢まった文字で、このキセキの瞬間を皆に知らせる文章が表示された。
「やった、本当に……やったぞ、天草!」
「……よぉ頑張ったわ。あんなプレッシャーの中。」

