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逆転満塁ホームラン!
第17章 不器用なアナタ
「へえ、割と綺麗にしてるんや?」
「ん。ハウスキーパー呼んでるし。何か飲む?お茶かカルピスしか無いけど。」
ハウスキーパー……なんて格好良く言ってるけど多分女の子だろうな。
物の並べ方とか洗濯物の畳み方が女性特有の癖を持ってる。隣の部屋に住んでたというのに、全然そんな事は気付かなかった。
「……里奈?」
「あっ、ごめん!えっと…お茶で」
「何勘違いしてんか知らんけど、ハウスキーパーは47歳のオバハンな。」
「たまに来る女って言ったらおかんくらいやから。」
ウソも付いてなさそうな、マジトーンで私の目を見つめながら不安を取り除こうとしてくれる天草。
……そんなに顔で見つめられると、何だか疑ってかかった自分が情けない。
まあコイツは疑われる様な事を悪びれる様子も無く私に曝け出して居たから、余計にって話しだろうけど。
私の部屋よりも広いのは角部屋だからかな?
疲れてるハズなのに、キッチンにお茶を取りに行ってくれたのを見計らってラインを開いた。
ウィングスのグループラインには、内海さんらしい長文の……感謝メッセージが届いている。
既読はそこそこ付いてるハズなのに、誰ひとりとして返事をしていないのがまた面白い。