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秘メゴト
第1章 秘密だよ





……血だ。

風呂に入ろうと言われ、その前にとトイレに入った。

用を済ませ何気なく見た便座が真っ赤だった。


「ゆーし君と、しちゃった証拠だ」


身体が重い。

終わった後なのに、まだ勇史が身体の中にあるようで…終わった気分にならない。

最後の最後に、抱きしめられ勇史に優しくされた気持ちになった。

怖くて、何故?と疑問だらけだったが最終的には、気持ち良くしてくれて…勇史と一つになった気がした。

肌を合わせていると
寂しくならないのかも…?

そんな感情まで芽生えた。


「伊都、おいで」


上半身、裸になっていた勇史は風呂場の前にいて、手招きして伊都を呼んだ。

一緒に入ると、二人でシャワーを浴び勇史は優しく伊都の身体を洗った。

洗い終え、泡を全部落とすと勇史は伊都を抱きしめた。


「これは二人だけの秘密だ。誰にも言っちゃっダメだよ、伊都?言うことを聞けば、もっと気持ちいいこと、してあげる」


言葉が終わると伊都に
キスをした。

行為中
一切しなかったキス。


「……わかった。秘密だね」


キス、またして欲しい。

寂しくなくて、気持ちいいならまたして欲しい。

伊都はそう思ったから、秘密を共有する事に返事をした。



秘密の始まりは、寂しさから始まった…のかもしれない。


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