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two roses & a lily
第2章 お務め

結局、氷枕を当てて、夕方まで熱が下がらなかったらお医者さんを呼ぶことになった。
側に居たいと言うと特別に許可されて、ベッド脇に座ってジョアンナの手を握る。
苦しそうに息をして、起きることもなく、手を握り返すこともないが、それ以上何も出来ずずっと側にいた。
結局、熱は下がらず夕方にお医者さんがくる。町医者が診療時間を終えてから往診に対応してくれているのだと知る。
シスターと同じような質問に答えたが医師の険しい顔付きに不安になった。
「ネグレクトによる栄養失調、そして病気の長期放置による慢性化と悪化だね。この子は喘息持ちだよ。
薬がどれだけ効くか、それ次第だな。
栄養剤と抗生物質も点滴しよう。」
医師のシスターへの説明の意味がさっぱりわからなかったが、後で聞いても教えてもらえなかった。

