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朧_ 霞む 愛しい影
第1章 この世では 叶わぬとしても。
*佑


「其方の想い、誰にも告げはせぬ。
佑、 瞼を閉じ 愛しき兄の名を今
ただ胸の奥に想うてみよ」


男にしては細く けれど それなり節高な指に
頬を包まれ、囁かれる声は 憐れみの色で

わたしは 言われるがまま眼を閉じ
兄上の名を想うと


つつ…と ひとりでに涙が落ちた



翔兄さま、、兄さま、、




「その名は たった今、其方の胸に封印された。
此の先、兄と相対したとしても
その名で呼ぶことは出来ぬ」


わたしの閉じた瞼に 指先を添え

神主は 先程と同じごく優しげな声のまま
そう断じた


「何故、、なにゆえ そのような」


「激しくも実らぬ恋は 身を滅ぼす。
記憶すら 滅して欲しいか」


「いえ」


幾度も 首を横に振るわたしは
神職の腕に再び抱かれ、声もなく泣いた


その後にも 幾度も涙は流したが
あれほどに悲しかったことは無い。
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