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サイドストーリー9
第6章 蛍の想ひ人②
「だから、俺にしとけって言ってんだろ」
馬鹿じゃないの?
「年下には興味ないから」

年下には興味ない。

ううん。他の誰にも興味ない。

「なぁ、俺だってしっかり社会人してんだよ?」
「へぇ~」

「もう3つ下の隣のクソ坊主じゃねぇんだよ?」
「へぇ~」

「って、死ぬまで3つ下だけどさ」
「だね」
「クソッ。こんなこと言いたいんじゃないのに」
「悪いけど、ほっといてくれない?」

無表情でそう言えば、いきなり目の前が真っ暗になって何事かと思った。

一瞬ビックリした後、ああ、祥一に抱きしめられてるんだ。と気が付いた。

「直子バカじゃねぇ?」
「・・・・」
「お前純粋なくせに、遊んでるオンナの振りして」
「・・・・」
「そいつのそばに居たいからって、遊んでるオンナのふりして」
「・・・・」
「いつそいつから声がかかっても良いように、友達全部切って」
「・・・・」
「それで、本気の女と両想いになったからってあっさりフラれて」
「・・・・」

「直子、ほんとにバカじゃん」
「・・・・うん」
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