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サイドストーリー9
第7章 花火大会☆リクエスト
「キスの花束を」
今年の花火大会はことごとく見逃した。
私が常務と出張だったり、ツカサが海外出張だったり。
お互いに出張が続いて、月の半分以上顔を合わせないことはよくあるけど
それがことごとく花火大会と重なった。
南米出張のツカサが帰ってくるなり
「明日の日曜日、紗江子さん休み?」
と、ネクタイを緩めながら聞いた。
「うん。明日は休める」
「良かった。なら実家に行こうか」
「うん。明日香達呼ぶ?」
「もう連絡した」
長期の出張で、久しぶりに見るツカサは日焼けしてさらにいい男になっていた。
「その顔で出勤したら、女の子たちがまた騒ぐね」
「ん?」
「いい男になっちゃって」
10年間、成長を見続けてきたひとりの男の顔をなでる。
「何?急に」
「ううん。イイ男に成長したなぁ~って」
「そりゃそーでしょ」
自信ありげにニヤッと笑った。
「紗江子さんの隣に並んでも見劣りしない男になるために、
それだけを考えて日々を過ごしてますから」
少しおチャラけていうその言葉は、実際にはすごく努力している証だ。
今年の花火大会はことごとく見逃した。
私が常務と出張だったり、ツカサが海外出張だったり。
お互いに出張が続いて、月の半分以上顔を合わせないことはよくあるけど
それがことごとく花火大会と重なった。
南米出張のツカサが帰ってくるなり
「明日の日曜日、紗江子さん休み?」
と、ネクタイを緩めながら聞いた。
「うん。明日は休める」
「良かった。なら実家に行こうか」
「うん。明日香達呼ぶ?」
「もう連絡した」
長期の出張で、久しぶりに見るツカサは日焼けしてさらにいい男になっていた。
「その顔で出勤したら、女の子たちがまた騒ぐね」
「ん?」
「いい男になっちゃって」
10年間、成長を見続けてきたひとりの男の顔をなでる。
「何?急に」
「ううん。イイ男に成長したなぁ~って」
「そりゃそーでしょ」
自信ありげにニヤッと笑った。
「紗江子さんの隣に並んでも見劣りしない男になるために、
それだけを考えて日々を過ごしてますから」
少しおチャラけていうその言葉は、実際にはすごく努力している証だ。