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サイドストーリー9
第8章 乙女☆大作戦
「もう。何言ってんのよ。行こ」
改めて、この子と付き合えて嬉しいと思う気持ちが胸いっぱいに広がって
「危ないから」
と口実に手をつなぐ。
何回もつないできたはずの手なのに、いつも嬉しい。
「ちっちゃい手だなぁ」
「そう?」
俺の手のひらにすっぽり隠れる手のひらは絶対俺が守ってやると思わせる。
会社にほど近い横浜港から、花火が上がるのを2人で混みあう人ごみの中で顔をあげた。
あまりの混み具合で
俺は後ろから美咲を抱きしめるようにそっとくるむ。
浴衣姿の彼女に、他の男が触れないように。
「来年も来よう」
「うん。山崎と一緒に来たい」
「だな」
来年も一緒に見ようと約束できる当たり前が幸せ。
小さい手のひらをくるむことのできる当たり前が幸せ。
俺は花火を見上げる美咲のうなじにそっとキスをした。
END****
改めて、この子と付き合えて嬉しいと思う気持ちが胸いっぱいに広がって
「危ないから」
と口実に手をつなぐ。
何回もつないできたはずの手なのに、いつも嬉しい。
「ちっちゃい手だなぁ」
「そう?」
俺の手のひらにすっぽり隠れる手のひらは絶対俺が守ってやると思わせる。
会社にほど近い横浜港から、花火が上がるのを2人で混みあう人ごみの中で顔をあげた。
あまりの混み具合で
俺は後ろから美咲を抱きしめるようにそっとくるむ。
浴衣姿の彼女に、他の男が触れないように。
「来年も来よう」
「うん。山崎と一緒に来たい」
「だな」
来年も一緒に見ようと約束できる当たり前が幸せ。
小さい手のひらをくるむことのできる当たり前が幸せ。
俺は花火を見上げる美咲のうなじにそっとキスをした。
END****