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サイドストーリー9
第16章 蛍の想ひ人③
毎年のようにクリスマスの日に磯子にある横浜プリンスホテルを予約する。
レストランと部屋を。
毎年、そのリザーブは当日キャンセルする。
毎年の事でレストランでも話題になっていたのかもしれない。
何回目かのキャンセルの電話を入れた時、レストランの支配人が「本日は最後までリザーブとさせていただきます」
と言って「reserve」の札を置いたままにしておいてくれたらしい。
あ・・ぁ。1度使われたな。
新田が使ってくれたんだった。
予約主の現れないその席は毎年レストランで話題になっていたらしい。
そして、今日。兄貴が亡くなった翌年から予約を始めて6回目のクリスマス。
俺は静かにその席に座る。
6回目にしてやっとこの席に座る事が出来た。
レストランと部屋を。
毎年、そのリザーブは当日キャンセルする。
毎年の事でレストランでも話題になっていたのかもしれない。
何回目かのキャンセルの電話を入れた時、レストランの支配人が「本日は最後までリザーブとさせていただきます」
と言って「reserve」の札を置いたままにしておいてくれたらしい。
あ・・ぁ。1度使われたな。
新田が使ってくれたんだった。
予約主の現れないその席は毎年レストランで話題になっていたらしい。
そして、今日。兄貴が亡くなった翌年から予約を始めて6回目のクリスマス。
俺は静かにその席に座る。
6回目にしてやっとこの席に座る事が出来た。