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保健体育の授業
第9章 それぞれの道~敦也~

個室の病室に運ばれ
誰か一人でいいので付き添って
何か変化あればナースコールを、
と言われ、とりあえず
3人がその辺にある台や椅子に座った。
『今日は私が残るから…
明日の朝、また二人とも来て
3人で側にいよう。
もし何かあればすぐに来てほしいから
今日は2人、どっちかの家に泊まって
一緒にいてくれたらありがたいかな。』
広大と李久は目を合わせて
何かを感じ取りあったようだった。
『わかった…無理はしなくていいから
辛くなったらすぐ連絡してな。
明日は朝イチで来るから。
摩耶…着替え持ってくるから
カギもらえる?』
『ありがと…』
カバンから鍵を取り出して
広大に渡すと広大は私の頭に
ポンと手を置くと微笑んで
『後でな。』
そう言って李久と部屋を出て行った。
私は敦也の顔を見つめ
手を握りしめ続けた。

