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保健体育の授業
第8章 それぞれの道~李久~


何の話しかはわからなくとも

李久が何か大きな決意をして

ここに来たことだけは察した。




『じゃあちょっとお茶いれるから

それからゆっくり聞くね、待ってて!』



そう言って私も心の準備をした。


お茶を準備し、二人に差し出すと

同時に話を切り出した。




『李久…話したいことって…?』



『あぁ…

まあこれからのこと。

あんたが心配してんのはわかってたから…

広大からも聞いてたし。

飯とかまじで助かってた。

ありがとう…』



とても照れ臭そうに李久は

チラリとこちらを見ながら

お礼を言ってくれた。




『ううん、そんなことは

私が勝手にしたことだったしね。

迷惑じゃなくてよかった…』



涙が出そうになるのを必死にこらえ

私も笑顔で返した。




『で…学校なんだけど…

まあ先生ならわかんだろ?

単位のこととか…』



そう言われ



『まぁ…そうね。

あなたがギリギリ…んー…

進級がかなり難しいってことは

耳には入ってる…』




冷静に今の状況を伝えたことが

正しいのか…

フォローをいれるべきだったのか…


私にはわからず、

李久の反応がとてつもなく怖かった。






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