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保健体育の授業
第9章 それぞれの道~敦也~

抵抗しようにも突きつけられた
ナイフに恐怖を感じ動けずにいた。
『お願いだから…もうやめてよ!
敦也はどこなの?ここにはいないの?』
男は私の言葉など気にもとめずに
シャツこそボタンを1つずつ
取ったもののキャミソールは
一気にビリビリと切り破かれ
ブラジャーをした上半身が
露になった。
『へぇ~結構いい身体してんじゃん。』
『こんなことしてどうなるか
わかってるの…?』
『警察にお世話になるのなんて
全然怖くないんですよねー俺ら!』
と言いながら少し起こしていた
私の身体をもう一度床に叩きつけ
顔のすぐ横に持っていたナイフを
突き刺し立てた。
『きゃっ!!』
私は自分の声が通話中にしてある
広大に届いてくれていることだけを
願いなんとか時間を稼ごうとしたが
もうそんな余裕もなくなった。

