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美女の危ない立回り
第3章 始まりの夏


東田「ごめんな、クーラーの効き悪いんよな~。ユウカちゃん西日暑いよな?」

ユウカ「いえ、大丈夫ですよ」
大丈夫ですと言いながらも眩しさに目を細めていた。

東田「丁度みんな帰る時間帯やからなぁ」

東田は前方をチラチラ見ながら何かを気にしている様子だった。

東田「うわぁ完全停車やわ」

明らかにソワソワしている東田を見て、渋滞でイラついているのだろうユウカは考えたかもしれない。

ユウカ「しょうがないですよね」

東田「なあ、全然進まへんし、ちょっと時間潰して行かへん?」

彼女からすれば、突拍子な東田の言葉を理解できないであろう。

ユウカ「えっ、でも私は全然大丈ーーーー。」

ユウカがしゃべり終わる前に東田はハンドルを切った。

東田「絶対、時間潰した方がええわ」

東田はアクセルを踏み、道路に面していた建物の駐車場に車を侵入させた。

ユウカは急な行き先変更に戸惑ったような顔をする。

その入り口はガレージのようになっていた。
その中はコンクリートの車を止めるスペースと、その横は一段上がった床のようになっていて1つの部屋のようになっていた。
その部屋には1つのベッドが置いてある。
その光景を車内から見てユウカが小さく「ぇっ」と声を漏らしたのが聞こえた。
車が入りきると自動的にガレージのシャッターが下りる。

ここはこの辺りでは有名な「女を連れ込みやすい」ホテルであった。

ユウカは瞬く間に密室へと連れ込まれてしまった。

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