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美女の危ない立回り
第2章 危ない立ち回り(大学3年の夏)
ユウカ「誰?こんなに頼んだのは?」
そう言いながらユウカは次のジョッキに手を伸ばした。

宴会も終盤に近くなっていた。
サトルは酔い潰れた友人に感謝しつつ、小さな期待を抱いてしまっていた。

宴会はお開きになった。
4年生の先輩方はこの後カラオケでオールするらしい。
店から出た所で当然ユウカは先輩からカラオケに誘われていた。
それを見てマキが割って入る。
酔った状態を見てユウカは帰した方がいいとの判断だろう。
名残惜しそうに先輩達はカラオケ店へと歩いて行った。

酔い潰れたサトルの友人は仲間達がタクシーで家まで送って行く事になった。

サトルは路線が違った為、大多数が向かった駅とは違う駅に歩き始める。
後ろからマキの声が聞こえた。

マキ「方向一緒?良かった!サトルくん、ユウカがちゃんと駅まで辿り着けるように付き添ってあげて」

ユウカ「もうっ、そんな酔っぱらいじゃないってば」

年下のサトルなら安心と言わんばかりの言い方であった。確かに交際したばかりの彼女がいるのなら正常の判断であった。

ユウカ「マキはどこ行くのよ?駅一緒でしょ?」

マキ「いいからいいから!」

マキ「ユウカおやすみ!サトルくん、アツアツ彼女にヨロシク!」

マキはユウカをサトルに押し付ける形で足早に反対方向へ走り去っていった。

サトル「マキ先輩どこ行くんですかね?」

ユウカ「先輩達を追ってカラオケでしょ。マキカラオケ大好きだから」

サトル「そーなんですね。元気ですね」

ユウカ「行こ」

サトルがマキの後ろ姿を見ているとユウカが前の方向を指差した。

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