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第1章 第一章

「そっ！…そんなこ…と…」

そんな恥ずかしいこと言える訳がない。狼狽え
ながら伝えようとする私の言葉を継ぐように

「言うさ」

強い断定の言葉。

「っっ……」

思わず息が詰まる。自分の意思とは真逆なはず
なのに、、強く言われると自分の意思を曲げられ
そうになる。そこへ更に

「絶対に言うよ、お前は。チャットの時から、そして
会って確信した。自分を強く持っていると言っていたが
それは表向きの話。お前は会ってすぐ以来、俺の目を
しっかり見て話を聞いていない。目が泳いでいる。
俺の目を見てみろ？ほら、じっと。怖いんだろ？
俺の目が。ではなく、俺の目を見て、見られることで
中を見透かされてしまうことが。だから、ほら、
見ろ。しっかり。目をそらすな。じーっと。ちゃんと
奥の奥まで覗き込んでみろ。ほら。そのぶんだけ、
お前の奥の奥まで覗きこんでやる。ほら、目をそらすな
。呼吸が荒い。ゆっくり呼吸しながら見ろ。そうだ。」

捲し立てられ、その言葉の意味を頭で処理する前に
どんどんと言葉が溢れ、その間あごを抑えられて
目を見つめさせられていくと、不思議と気づかぬうちに
涙がつつ…と一筋落ちていく。