この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
解放
第1章 第一章

「よし、どうだ?見えてないな?」
男の声が耳にかかる。
「……はい……見えてません」
男の準備してきたアイマスクを着けさせられる。
目隠しをしたことがない、と私が言ったのを覚えて
くれていたことに、少し喜びを感じる。
ほうっと熱い空気の塊が耳の中に入ってくる。
「ひぁうぁ………」
思わずびくりと身体を強張らせる。
「視覚からの情報は8~9割。それを遮られると、
他の感覚が研ぎ澄まされる。触覚や…」
耳の内側を擽る空気の動きと低い声のトーン。
その声は低く続ける。
「聴覚。俺の声が頼り。今はドキドキしている
だろうが…」
言われるだけで胸がドキドキしてくる。
と、その時
「その声が……頼りにする声が……」
……?声に帯びていた熱が薄れていく。
話す吐息が耳に掛からなくなっていく。
「段々……段々……ほら、消えていく…」
「え?…え??え?」
声が次第に遠くなっていく。
急に強く意識される暗闇。
「え?…あれ?……え?」
パニックになる私。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
男の声が耳にかかる。
「……はい……見えてません」
男の準備してきたアイマスクを着けさせられる。
目隠しをしたことがない、と私が言ったのを覚えて
くれていたことに、少し喜びを感じる。
ほうっと熱い空気の塊が耳の中に入ってくる。
「ひぁうぁ………」
思わずびくりと身体を強張らせる。
「視覚からの情報は8~9割。それを遮られると、
他の感覚が研ぎ澄まされる。触覚や…」
耳の内側を擽る空気の動きと低い声のトーン。
その声は低く続ける。
「聴覚。俺の声が頼り。今はドキドキしている
だろうが…」
言われるだけで胸がドキドキしてくる。
と、その時
「その声が……頼りにする声が……」
……?声に帯びていた熱が薄れていく。
話す吐息が耳に掛からなくなっていく。
「段々……段々……ほら、消えていく…」
「え?…え??え?」
声が次第に遠くなっていく。
急に強く意識される暗闇。
「え?…あれ?……え?」
パニックになる私。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い

