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第1章 第一章

喫茶店に着くまでに時間があるので、
自己紹介をしよう。

私はある地方都市に住む大学生。
周りの友達ともうまくやってるし、
勉強もバイトもあり、充実した
毎日を過ごしている。

唯一、奥手で彼氏はいませんが。

でも、それで焦ってもいないし
私のことを理解してくれる相手に
巡り会うことなんて、きっとできない。


私は汚い。
私はズルい。
私は醜い。

だから、私は仮面を被る。
こんな私をみんなに見せるわけにはいかない。

親友にも、親にも、将来出来るかもしれない彼氏にも。
だから、この仮面だけは外されないように。

周囲の評価をコントロールする。
「いいこね」なんて言われることには慣れている。
それはそうだ。ずっとそうしてきたし
ずっとそうしていく。

周囲の望むままの私を演じるうちに
仮面の外しかたも忘れてしまった。

だから、それが私なのだ。