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地獄
第1章 人妻、豊満につき
 閑静な住宅街。
 この辺りは何年か前に土地開発があり、新都市圏へのベッドタウンとなる。
 一定の肩書きを持った人々が居住という忖度があり、知らず知らずに当人達は思っていなくても、世間からはそれなりの住宅街となっていた。そしてそれは住宅街にある分譲マンションも然りだった。
 

 そんな街の分譲マンションの一室、田村 奈緒子は洗い物をしている。
 黒髪ショートヘアー少し癖のある髪に、ぱっちりとした目、鼻筋はスーッと通り、唇は薄く桜の花弁を思わせるくらいに淡い。
 背丈は幾分引く、少しふっくらした後ろ姿は愛らしい。
 腰に付いた肉を、デニムパンツが絞めている。サイズがやや小さいためか、横腹の肉が少し盛られいた。しかしそれは柔らかな肉感を漂わせ、なんとも言えない色っぽさを醸している。
 しかしデニムはそれだけを、教えてはいない。これはあくまでも前菜であり、メインは尻を魅せつけている。異様な膨張をしていて、生地が横にこれでもか! そんな勢いで引っ張られていた。


 最後の皿を洗い終えると水を止めて、身体を起こす。
 キッチンから離れると、洗濯の様子を見に行く。
 全自動洗濯機が止まっている。全ての工程が終わり後は取り出されるのを待っていた。


 奈緒子が洗濯物をカゴに移す。
 地べたにあるそれに、何度かしゃがみ込む。
 脚は、裸である。細さはお世辞にもない。しかししっかりとした健康的な白い脚は、どの美酒にも勝るとも劣らない。
 ふと奈緒子が、身体を起こす。
 洗濯物を干すために、バルコニーに出ていった。


 窓から外を見るため少し見上げる。
 晴れている。
 そして少しだけ、佇む。風が項を撫でていき、髪が少し纏わりつく。
 奈緒子はそれを直す。
 白いTシャツが、風に泳いでいる。しかしそれは全てではない。胸元だけは風におよげないでいる。異様なまでの膨らみが、生地を引き伸ばしていたからだった。
 
「いい天気……」

 奈緒子がポツリと言葉を漏らす。
 少し甲高く、しっとりとした声だった。
 

 奈緒子が洗濯物を干していく。なかなか手際が良く、時間を使わない。全てを終えると、カゴを持って室内に戻り近くにそれを置き、風呂を見る。そこに行こうとしたが、奈緒子は少し考え寝室に向かった。


 
 
 
 
 
 
 
 




 
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