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官能的大恋愛
第11章 鬼Sナガタッチ!
そして、今回は二回目の見学という事でナガタッチとスタッフさんの車で撮影現場に向かった。

車中、スタッフさん達に色々と聞かれまくってナガタッチは嬉しそうに私の事を答えていた。

スタッフさんは私に、

「Nagさん、今回は鬼Sだけど彼女平気かなぁ…」

「最後まではキツイかもね…」

「鬼Sって何ですか?」

私はナガタッチを見る。

「ん?読んで字の如く鬼畜なまでのSキャラ」

鬼畜なまでのSキャラ?

「ガンガン責めますよ、俺。昨日かなりイメージトレーニングしてましたから(笑)」

やっぱり、そういう事もしてるんだぁ。

へぇ~。

本日は近郊から離れたラブホの一室で、撮影。

ムード満点、更に気持ちは高ぶるの間違いなし。

「イメトレって彼女との?うわぁ~、遠回しに自慢かよ~っ!」

監督さんが言うと、

「えぇ、かなり自慢っす…」

照れながらナガタッチはまたニヤニヤしながら答えていた。

「うらやましいぃな、コイツ」

「本当っすよ。この仕事をまず理解してもらえて、更には現場まで同行して、自分の小説に役立てたいだなんて。…そんな寛大な彼女はなかなか居ませんもん」

「でしょでしょ?…俺、赤い糸感じてますもん」

また話が勝手に盛り上がってるよ、この野郎どもが。

私は知らん顔して、窓の外の景色を見ていると、そっと手を握られた。

気が付いて振り向く。

「…今言った事…マジだよ…」

ナガタッチは私にしか聞こえない声で、真剣な表情をして言う。

ドキッ…。

私はその眼差しに、無条件にうなずいた。
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