この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛してるからこそ...
第3章 家族
正人が鎌倉さんと話したって言っていた日
私たちは初めてゴムを付けずにした。
しかもお風呂の中で。
お風呂から上がってベッドでも愛された。
何回もされそうだったか仕事が…と泣いて
その日は寝させてもらった。
鎌倉さんへの嫉妬や怒りから
当てつけにしたわけではないの。
どうしてかっていうと...
家族を築きたかったから。
正人には家族がいないから。
私も知らなかった。
正人に家族が居ないなんて。
私は誰一人も家族がいない人を知らなかったのだ。
そりゃ施設に行けば親のいない子供が居ることは
知っているけどその施設のみんなが家族だと。
勝手な決めつけかもしれないけど家族だと思っていたの。
正人に家族がいないと知ったのは
同棲を始めるため私の家に正人が挨拶に来た時だった。
お父さん、お母さん、お兄ちゃんとみんな居て
正人が結婚したいと思っています。
必ず幸せにします。だからまずは一緒に住むことを
許していただけませんか?と頭を下げた。
お母さんはいいじゃないの。と言っていたが
お父さんは最初首を縦に振らなかった。
渋い顔をしたお父さんが話を続けた。