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愛してるからこそ...
第3章 家族



正人が鎌倉さんと話したって言っていた日
私たちは初めてゴムを付けずにした。
しかもお風呂の中で。
お風呂から上がってベッドでも愛された。
何回もされそうだったか仕事が…と泣いて
その日は寝させてもらった。



鎌倉さんへの嫉妬や怒りから
当てつけにしたわけではないの。

どうしてかっていうと...

家族を築きたかったから。




正人には家族がいないから。

私も知らなかった。
正人に家族が居ないなんて。

私は誰一人も家族がいない人を知らなかったのだ。

そりゃ施設に行けば親のいない子供が居ることは
知っているけどその施設のみんなが家族だと。
勝手な決めつけかもしれないけど家族だと思っていたの。


正人に家族がいないと知ったのは
同棲を始めるため私の家に正人が挨拶に来た時だった。


お父さん、お母さん、お兄ちゃんとみんな居て
正人が結婚したいと思っています。
必ず幸せにします。だからまずは一緒に住むことを
許していただけませんか?と頭を下げた。


お母さんはいいじゃないの。と言っていたが
お父さんは最初首を縦に振らなかった。

渋い顔をしたお父さんが話を続けた。






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