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愛してるからこそ...
第1章 祝福の嵐
『あの?これ...落としましたよ。』
「ありがとうございます!」
見ると私のスマホがあり
彼の手の中にあるスマホは
見るも無惨なスマホへと変わっていた。
ディスプレイ部分が割れていて
ヒビが入ってしまっている。
「あ...割れちゃった…」
小さな声で言うとその男の人は
顔色が良くないけど大丈夫?と聞いてきた。
『スマホも割れちゃってるけど顔色真っ青だよ?』
「大丈夫…です」
そんな会話をしていると正人が走って来るのが見えた。
「朱里!!」
正人...なんで来るの。
「正人…」
『あの、彼女体調悪そうだから知り合いなら
どこかで休ませた方がいいですよ?』
「あなたは?」
『彼女が落し物したから拾ったんです。』
「そうですか。ありがとうございます。
彼女は婚約者なんです。」
すると男の人は私の左手を見て微笑んでいた。
素敵な指輪ですね。といって去って行った。
「大丈夫か?」
「...うん。」
すると会社の前でたくさんの人がいるのに
私をギュッと抱きしめる。
安心したのと同時にさっきの経理の女の言葉を思い出し
涙が溢れてくる...