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愛してるからこそ...
第4章 あとを継ぐ男
とりあえずまた連絡する。ありがとうと伝え
葛城との電話を切ってすぐに内線がなった。
「はい、営業1課結城です。」
『課長?小池です。
会議室にいらしてもらっていいでしょうか?』
「すぐ行く。」
とりあえず朱里の怪我の確認だな。
あいつはマジで許さねぇ…
会議室に行きノックをしドアを開けた途端
飛び込んできたものが...
それは…!!!!
スーツのブラウスのボタンが飛び散り
顔をぐちゃぐちゃにして泣いてる朱里だった。
「朱里!」
「正人…っ、ぅっ、ごめ、ん。」
俺はそんな朱里にスーツのジャケットをかけて隣に座った。
朱里は俺の方を見ようとはしない。
「小池。後で戻る。ありがとう」
『課長コーヒーだけお待ちしますね。』
「すまないな。」
小池は会議室を出て営業部に戻った。
そして会議室にいるのは俺と朱里だけ。
「怖かったな。もう大丈夫だから。」
朱里はうんうんと頷いている。
かなり泣いたのが分かる。マスカラが取れて
黒い涙が出ているから。
「朱里?ちょっとだけ話聞いてくれ。」
朱里の顔をあげさせ俺の膝の上に座らせた。