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妊活は先生と
第1章 妊活一回目
「そちらのカーテンの奥に衝立で囲ったお着替えスペースがあります。
置いてあるカゴの中にショーツを脱いだ後、診察台に座って下さい。
座ったら声を掛けて下さい」

と彼女に言うと、黙って頷いた後、カーテンの中に入って行きました。

通常の病院では、患者さんと顔を合わせないようにカーテン越しに治療を行いますが、私のクリニックの診察台にはカーテンがありません。
直接患者さんの顔を見ながら治療をしたいと考えているからです。
ただ、それでは患者さんが緊張するかと思いますので、代わりに診察台を取り囲むように全てをカーテンで仕切っています。

暫くして、彼女が「座りました」というのでカーテンの中に入り、診察台の横の丸椅子に座りました。
そして、彼女の足の裏が私の顔あたりまで来るよう台を調整した後、手早く人工授精の処置を行いました。
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