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妊活は先生と
第3章 妊活N回目
私はマユさんが次の言葉を発するのを黙って待ちました。
マユさんは暫く押し黙った後、

「あたしの祖父は一代で財を成した事業家なんです」

とポツリと言いました。
その後、

「今は父が経営しているんですけど」

と旧姓とお父さんが経営してる会社の名前を教えてくれました。
この辺りで知らない人は居ない位、有名な企業です。
驚いた顔を向けると、マユさんはさっきと同じ、乾いた笑い声を漏らし、

「夫はあたしと結婚したかったんじゃなくて、祖父の孫になりたかったんです」

と呟くように言った後、学時代から続くご主人とマユさん、お友達の経緯を話してくれました。
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