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世界で一人だけの君へ
第4章  魔性の彼女
松下さん演じる図書館司書の雅子は清楚でそれでいてどこか男を誘う色香を持つ不思議な女性。

亮太は偶然行った図書館で雅子と出逢い惹かれていた。彼女に気づいてほしくて毎日のように図書館に通い続けている。

ーーー
亮太は長机で本を読んでいる。
が雅子が気になり集中できない。

パタンと本を閉じ机に突っ伏しながら目で雅子の動きを追う。


というドラマの流れ...


でも、僕はといえば


さっきの槙さんとのキスと確めた胸の膨らみの余韻に浸りきっていて虚な目で雅子を追うだけだった。

そんな僕にスタジオの女性たちがため息を漏らしていたなんてもちろん気付く訳がなかった。


亮太の横を通りすぎる雅子

雅子の手を突然掴みバランスを崩した雅子の体を抱き止めてキスをした。

ビックリして逃れようとする雅子

逃さないとばかりに腕に力を込める亮太。


カメラのアングルから外れた位置に顔を持っていった松下さんは

「もういいかしら」

と囁く。


ーー!!!


僕は我に帰った。


槙さんとのキスですっかりのぼせていた俺はあろうことかキスシーンをアドリブしてしまった...

しかも、あの松下さんを相手に...


やってしまった!


かといってやってしまった以上パッと体を離すわけにもいかず、その収集に困っていた...





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