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世界で一人だけの君へ
第2章 15の春
「田辺さん入りまーす!」
AD さんの大きな声
僕はマネージャーとともに頭を下げる。
「今日から入ります田辺です。
宜しくお願いします」
15歳、初めてのドラマの現場
近くで休憩をしていた俳優さん達が声をかけてくれる。
「田辺くん今日から?まってたよ」
にっこり笑ってくれたのは父親役の大林薫さん。
主役にも関わらず、テスト期間だった俺は他の人よりもクランクインが遅れていた。
さすがに焦る...
「よ、宜しくお願いします」
緊張で口から心臓が出そうだ。
「アイドルくんが芝居なんて出きるわけ?!」
ちょっと意地悪な目で見ているのは大物女優石川万里子さん。
マネージャーが石川さんに歩み寄る
「ご迷惑お掛けするかもしれません。
勉強させていただきますので
石川さんのご指導お願い致します」
石川さんは僕を一瞥する。
僕は慌てて
「頑張りますのでご指導ください」
顔が膝につくくらい頭を下げる。
石川さんはフフッと笑って
「可愛いじゃない。いくつ?」
「じゅ、15です」
僕は起立の姿勢で石川さんに答える。
「これからね。頑張んなさい」
石川さんはそう言って笑いながら控え室へ消えた。
ふぅ...
誰にも聞こえないように息を吐く。
マネージャーに促されながら、監督さんをはじめスタッフさんに挨拶する。
AD さんの大きな声
僕はマネージャーとともに頭を下げる。
「今日から入ります田辺です。
宜しくお願いします」
15歳、初めてのドラマの現場
近くで休憩をしていた俳優さん達が声をかけてくれる。
「田辺くん今日から?まってたよ」
にっこり笑ってくれたのは父親役の大林薫さん。
主役にも関わらず、テスト期間だった俺は他の人よりもクランクインが遅れていた。
さすがに焦る...
「よ、宜しくお願いします」
緊張で口から心臓が出そうだ。
「アイドルくんが芝居なんて出きるわけ?!」
ちょっと意地悪な目で見ているのは大物女優石川万里子さん。
マネージャーが石川さんに歩み寄る
「ご迷惑お掛けするかもしれません。
勉強させていただきますので
石川さんのご指導お願い致します」
石川さんは僕を一瞥する。
僕は慌てて
「頑張りますのでご指導ください」
顔が膝につくくらい頭を下げる。
石川さんはフフッと笑って
「可愛いじゃない。いくつ?」
「じゅ、15です」
僕は起立の姿勢で石川さんに答える。
「これからね。頑張んなさい」
石川さんはそう言って笑いながら控え室へ消えた。
ふぅ...
誰にも聞こえないように息を吐く。
マネージャーに促されながら、監督さんをはじめスタッフさんに挨拶する。