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世界で一人だけの君へ
第9章 アイドルの道
大学に入学すると1年生はやはり忙しい。基礎教養は取りこぼしたくなかったので毎日ちゃんと通い講義を受けた。
レッスンには週2日くらい通っていたが実はまだ事務所とは契約していなかった。
先の見えないアイドルより大学を卒業して普通に就職することを考えていた。
もしチャンスがあれば少しテレビに出たいなくらいの学生のアルバイト気分だった。
梅雨に入る頃、事務所に呼ばれた。
『坂井くん、8月のstampドームツアーのバックに入ってもらうよ』
目の前に座った酒井さんがおもむろに切り出す。
『ぼくが...ですか?』
『そう』
書類を見ながら酒井さんはさも当たり前のように返事をする。
『でも、まだ契約もしてないですし...』
『え?そうなの?』
驚いて書類から顔をあげ僕を見る。
『じゃあ、近いうちに親御さんつれてきて。
来れる日決まったら連絡してよ』
『はぁ』
僕は曖昧な返事をした。
『あ、あとね秋にドラマのチョイ役一本入れたから』
『ド、ドラマですか?』
俺は予期せぬ状況に目を白黒させる。
『ん。チョイ役だから1日2日しか出番ないけどね。学生だから本業に支障のないようにしたよ』
『あ、ありがとうございます』
酒井さんはそこまでいうと席をたった
『じゃ、連絡して。
詳しい話は契約してからだ』
僕も慌てて立ち上がり
『わかりました。ご連絡します』
と言葉を発した。
ーーいきなりstampのバックで踊る?
秋にはチョイ役のドラマって...
いろんな戸惑いを胸に事務所を後にした。
レッスンには週2日くらい通っていたが実はまだ事務所とは契約していなかった。
先の見えないアイドルより大学を卒業して普通に就職することを考えていた。
もしチャンスがあれば少しテレビに出たいなくらいの学生のアルバイト気分だった。
梅雨に入る頃、事務所に呼ばれた。
『坂井くん、8月のstampドームツアーのバックに入ってもらうよ』
目の前に座った酒井さんがおもむろに切り出す。
『ぼくが...ですか?』
『そう』
書類を見ながら酒井さんはさも当たり前のように返事をする。
『でも、まだ契約もしてないですし...』
『え?そうなの?』
驚いて書類から顔をあげ僕を見る。
『じゃあ、近いうちに親御さんつれてきて。
来れる日決まったら連絡してよ』
『はぁ』
僕は曖昧な返事をした。
『あ、あとね秋にドラマのチョイ役一本入れたから』
『ド、ドラマですか?』
俺は予期せぬ状況に目を白黒させる。
『ん。チョイ役だから1日2日しか出番ないけどね。学生だから本業に支障のないようにしたよ』
『あ、ありがとうございます』
酒井さんはそこまでいうと席をたった
『じゃ、連絡して。
詳しい話は契約してからだ』
僕も慌てて立ち上がり
『わかりました。ご連絡します』
と言葉を発した。
ーーいきなりstampのバックで踊る?
秋にはチョイ役のドラマって...
いろんな戸惑いを胸に事務所を後にした。